大型連休が明けました。この時期よく耳にするのが『五月病』、仕事や学校に行きたくないといった気分の落ち込みだけでなく、食欲がでない、眠れなくなるなどの不調を訴える人も多いようです。また、これらをきっかけに徐々に体調が悪くなり、適応障害やうつ病などがひき起こされることもあるので注意が必要です。
連休中はいつもとは違ってのんびりモード(予定を詰め込みすぎて疲労困憊という人もいるかも知れませんが・・・)、五月病は「通常の生活リズムとはちょっと違うなぁ」という体のサインなのです。今回は、この時期特有の五月病対策に有効な、体温めとリラックス法についてご紹介していきます。
■自律神経の乱れと体内時計の狂いが不調の原因
『春バテ』の号でも紹介しましたが、生活リズムの乱れや抱え込んだストレスは自律神経の働きを弱めます。新生活が始まって1ヶ月、自分は直接関係なくても、周りに張り切っている人がいっぱいいれば、心身の緊張もピークを迎えているはずです。

目が覚めているときや興奮状態にあるときに優位になる「交感神経」は、いわば自動車のアクセル、今まで以上に頑張っている状態です。眠っているときやリラックスしているときに優位になる「副交感神経」は、ブレーキの役目を果たします。自律神経は相互にバランスをとって働いているのですが、ストレスや環境の変化などの影響で乱れてしまいます。それに加えて、長期の休日で睡眠や食事の時間が変わってしまうと、知らず知らずのうちに体のリズムを調える体内時計も狂ってしまい、なんとなく調子が悪い状態になっていくのです。
■「温活」「リラ活」で通常モードに切り替える
張り切って過ごした4月の反動ともいえる「五月病」、プチ不調、プチうつの状況から脱出できればよいのですが、長期化すると本格的な適応障害、うつ病になってしまうこともあります。特に5月後半から湿度が高くなると、頭痛や神経痛、むくみや倦怠感なども引き起こされますので、早めに解消したいものです。
《今からでもできる五月病解消法》
- ◎朝起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びる
- ◎朝のひと口目は白湯がおすすめ
- ◎味噌汁やヨーグルトなどで腸内環境をケア
- ◎自分にあった方法でリラックス
- ◎意識して体を温める
重要なのは『温め』と『リラックス』

ストレスで緊張しているときは、血管も収縮して手足がいっそう冷えます。反対にリラックスしているときは、副交感神経が働いて血管が拡張し、手足が温まってきます。意識的に手足を温めると、心の緊張もほぐれて、深いリラックスを得ることができます。
お風呂はぬるめのお湯で、肩までつかって全身を温めましょう。リラクゼーション作用のある香りを使うのも効果的。花を浮かべたフットバスなども、贅沢な気分にひたれてリラックスできますね。
■冷房が効き始める時期、冷えに注意!
冷えの状態が長く続くと、免疫力が下がり病気になりやすくなります。気温が高くなっていくこの時期、薄着になったり、冷たいものをとりすぎたりと体を冷やしてしまいがち。冷房も効き始めるので、しっかりと冷え対策してください。
また、頑張り過ぎが五月病を引き起こしていることもあるので、目標をちょっと下げて頑張ることをお休みするのもストレスを溜めない大切なポイント。うまくいかない自分も許す、マッサージやヨガなどで体を労ってあげる、なにもしないでボーっとする時間を作る、などなど自分にあった「リラ活」を続けるのも有効です。
自律神経の正常な働きを助ける+1℃習慣で、連休明けの休み疲れを克服してくださいね。