+1℃ Column

春なのに調子がでない・・・それって冷えからくる『春バテ』のせい!?  冷えとり習慣で『春バテ』に負けない体づくりを。

2019.03.04

3月6日は啓蟄(けいちつ)。本格的な春の到来ですが、喜んでいられない人も多いようです。心身の不調『春バテ』を起こす人が増えているからです。『春バテ』は自律神経の乱れが原因、冷えとも大きな関係があります。

『三寒四温』という言葉もある通り、春は天候が不順、気温の変動も激しいのです。日差しにつられて薄手の服で出かけたら、夜は急に寒くなって体が冷えたという経験もあることでしょう。体が冷えると内臓の血行が悪くなって、消化不良や便秘などを引き起こしやすくなります。また、春は新生活が始まり、「人間関係や社会的環境の変化」によって緊張状態が続く時期。生活リズムの乱れや抱え込んだストレスが、自律神経の働きを弱めてしまうのです。

今回は、多くの女性が悩む『春バテ』が起こるメカニズムと、予防対策についてご紹介します。

■自分の意志ではコントロールできないのが自律神経

呼吸や血液の循環、消化など生命を維持するのに必要な働きをコントロールしているのが自律神経です。自律神経は、人の意志とは関係なく自動的に働いています。主に呼吸を司る「交感神経」と、主に消化にかかわる「副交感神経」に分けられます。

交感神経は、目が覚めているときや興奮状態になるときに優位になるので、過度なストレスや興奮状態が続くと、交感神経の働きも過度になり、動悸や息切れ、頭痛やめまい、立ちくらみ、肩こりなどを引き起こします。

副交感神経は、眠っているときやリラックスしているときに優位になる神経で、働きが弱まると、胃もたれや吐き気、食欲不振、下痢や便秘などを引き起こす原因になります。

■自律神経のバランスを乱す寒暖差や環境変化

春は気温や気圧の差が激しく、1日の中でも朝と夜で大きく違うこともあります。寒暖差に対応しようと自律神経が働くと、エネルギーの消費が増え、疲れやだるさを感じやすくなるのです。また、気圧が低くなると副交感神経優位のお休みモードになるため、日中でも眠い、やる気がでないといった状態になります。

環境の急激な変化やストレスは交感神経を優位にし、その状態が長く続くと肩こりや便秘、冷えなどの症状が出やすくなります。

■鈍りがちな副交感神経の働きを改善するには…

自律神経のバランスは副交感神経が上下することでとられています。バランスを整えるのに効果的なのは「体を温めて血流を改善すること」。交感神経が優位な状態では血管は収縮し続けて、全身にうまく血が巡りません。内臓の血行不良は胃腸の機能を低下させ、お通じの状態も悪化させます。体を温めて血流が改善されれば、鈍った副交感神経の働きも改善されるので、自律神経のバランスがとれるようになるのです。

『春バテ』に負けない体をつくる3か条

◎入浴や食事で、全身をしっかりと温める

ぬるめのお湯で全身を温める入浴法は、冷えを改善するのに有効です。熱い湯に入ることは、リラックスの妨げになるのでやめましょう。また、お腹を冷やさないように、食べるものにも注意を。冷たいものはとらないようにし、スープや鍋などで体の中から温めましょう。カモミールなどリラックス効果のあるハーブティーなどもオススメです。

◎ポイントを絞って効果的に温める

太い血管の通っている首の後ろを温めると、全身に効率よく温かい血液を送ることができます。就寝前に目の周りを温めると、副交感神経が優位になりやすく、安眠や目の疲れをとる効果があります。温熱シートやホットタオルで手軽にできますが、やけどには気をつけてください。外出の際にはスカーフやネックウォーマーなどを巻いて。

◎適度な運動習慣で筋肉量を増やす

筋肉を刺激することで血流は改善されます。また、筋肉量が増えると代謝が上がるので、冷えとりの効果に加え、太りにくい身体づくりにもつながり一石二鳥です。

■肌にも影響を及ぼす自律神経

肌は常に生まれ変わっています。新しい細胞が生まれてからはがれ落ちるまで、約28日の周期でターンオーバーが行われます。自律神経の働きが乱れると、肌に栄養が行き届かなくなり、肌あれや乾燥肌になってしまうのです。

バリア機能の衰えた肌からは花粉やウイルスが侵入しやすく、花粉皮ふ炎を起こすこともありますので、保湿をしっかりとすることはもちろんですが、バランスのよい食事をする、十分な睡眠をとる、体を冷やさないなど、自律神経の正常な働きを助ける生活習慣を心がけてください。

毎日の+1℃習慣で、『春バテ』の季節を乗りきってくださいね。

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