+1℃ Column

春の温活、体を温め血をめぐらせてしっかり+1℃習慣を。

2019.04.01

花曇り、花散らし、菜種梅雨……。4月の気候を表す言葉には風情のあるものが多いですね。桜や菜の花などが一斉に咲きほこる景色が目に浮かびます。でも、実は冷えを感じる女性にはつらい季節なのです。ほんとうにうららかな春の日になるのは4月の中旬以降、この時期は、晴れたり曇ったり、雨が降ったりで、温かくて穏やかというイメージとは違い気温も大きく変動するのです。

今回は、春の季語でもある『花冷え』の時期を乗りきる温活術をご紹介していきます。

 

■寒暖差の激しい時期、体温調整にエネルギーを使うので免疫力も衰えがち

寒かった季節も終わりようやく暖かな春、と思われがちですが、桜の咲くこのころは「花冷え」ともいわれるように、最低気温が10℃を下回るなど真冬並みの気温になることもあるのです。日中との寒暖差は10℃近く!これでは体調を維持するのもたいへんです。

寒暖差が激しいと体温調節にエネルギーが使われるため、自律神経は支障をきたしてしまいます。自律神経については、『春バテ』の号でも紹介しましたが、「交感神経」と「副交感神経」に分けられ、人間が生命を保つうえで欠かせない役割を果たしています。

それぞれのバランスが保たれていることが重要で、どちらも極端な優位になると「血のめぐり」に影響を与えます。血のめぐりが悪くなると、体は内臓を守ろうとして血液を集中的に送るので、指先などの末端には回らず、いっそう冷えを感じるというわけです。

春はこうした気温や気圧の変化に加えて、社会的な環境も大きく変わる時期。こうしたストレスは交感神経を優位にするため、肩こりや便秘、冷えなどの症状が出やすくなるのです。

■体温が1℃下がると、免疫力が30%下がるという説も

免疫力を具体的に測定する方法はないのですが、一般的には、体温が1℃下がると代謝が約12%低下、免疫力は30%以上も下がるといわれています。体温が35.5℃以下の状態が長く続くと、排出機能が低下し、アレルギー症状や自律神経失調症が出やすくなるといわれます。

お花見に行った後で体調を崩してしまうことがあるのも、体が冷えたことと大きく関わっているのです。

■体を温めて血流を改善し、自律神経のバランスを!

「休息の神経」副交感神経には、血管を拡張させたり、ホルモンの分泌を促進させたりする働きがありますが、ストレスの多い現代の生活では、夜になっても交感神経が働きがち。交感神経が優位な状態では血管は収縮し続けて、全身にうまく血がめぐりません。血のめぐりをアップさせて、鈍った副交感神経の働きを改善していきましょう。

『血のめぐり』アップの3か条

◎体を温める食べ物・食べ方を

冷たい飲みものは避ける、体を冷やす作用のある食材をとり過ぎないといった基本的なことに加え、スパイスを上手に取り入れるのもひとつの手です。スパイスや香味野菜は味のアクセントになるので、薄味でもおいしく食べられ『減塩』にもつながります。ちょっと冷える夜などには、ホットワインや紅茶に加えてもよいでしょう。シナモンは毛細血管には働いて血流を促進するといわれ、カルダモンの鎮静効果のある香りは、交感神経の興奮を鎮めてくれます。

 ◎軽い運動も取り入れて

軽い運動で体全体を温めることは、血流をよくする最善の方法です。でも、外出先など運動したくてもできないことも多々あるもの。そんなときは爪もみがオススメ。親指と人差し指で爪の生え際をつまんで、押すようにもむだけ。いた気持ちいいくらいの強さで、指1本につき10秒で1セット、親指から順番に、両手の爪をもんでいきます。1日3セットくらい、寝る前などに足の爪も行うと効果的です。手が冷えているときは手をこすりあわせたり、お湯につけたりして温めてから行いましょう。

◎温めポイントを知って効率よく!

春ともなればそうそう厚手のものを重ね着することもできません。効果的な温めポイントを知って、効率よく温めましょう。首・手首・足首の「三首」はよく知られていますが、他にも二の腕や太ももなど大きな筋肉のあるところは、血流が多いので全身に影響を及ぼしやすく効率のよいポイントです。また、重要な臓器のつまったおなかから腰まわり。ここが冷えると、脳からの指令が届きにくくなり、臓器が十分に機能できなくなります。

冷えたな!と感じたら早めの対策で体を温め、『花冷え』の季節を乗りきってくださいね。

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