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今までの使い方、もしかして逆効果!? 貼る場所を選んで上手にカイロで冷えとり。季節の変わり目の不調を乗りきりましょう。

2019.02.04

2月4日は立春。暦の上では春です。でもまだまだ寒い日もあって、家の中でも手袋やカイロが手放せないという人も多いのではないでしょうか。もち運びできて、封を開ければすぐ温まれる、「使い捨てカイロ」は本当に寒い時期にはなくてはならないもの。実はこの「使い捨てカイロ」、日本が発祥なんですよ。

手軽だからと全身にペタペタ貼っている人もいるかもしれませんが、使い方を間違えるとかえって不健康になってしまうこともあるのです。その場所はどこでしょう?

今回は、日本人の大発明「使い捨てカイロ」の正しい使い方と、季節の変わり目に気になる“プチ不調”対策に効果的な貼る場所についてご紹介していきます。

 

■鉄がさびる化学反応で発熱!低温やけどに注意

使い捨てカイロは、鉄が酸素と反応して酸化する(さびる)ときに熱を発生するメカニズムを応用しています。日常見かけるさびは、ゆっくり進むため熱を感じることはありませんが、カイロの中では一気に酸化が進むので温かく感じるのです。早く温めようと振ったりもんだりする人もいますが、これは効果がないばかりか、中の鉄紛が出てきたり片寄ったりするのでやめましょう。息を吹きかけると多少早く温まります。

また、注意しなくてはならないのが「低温やけど」です。低温やけどは体温よりやや高い40℃から60℃の熱源に長時間接触することでおこるもの。自覚症状のないまま重症化し紅斑や水泡ができることもあります。カイロは直接肌にあてずに、下着の上から貼るかハンカチなどに包んで使いましょう。同じ場所に長時間つけるのもやめましょう。貼ったまま就寝したり、こたつやヒーターにあたったりするのも注意が必要です。

■太い血管を温めて血流を改善

冷えを真っ先に感じるのは、足先や手先なとの抹消です。心臓から最も遠いところにあって、血液がめぐりにくいためです。しかし、手をカイロで温めても、全身はなかなか温まりません。全身を温めるには張り巡らされた太い血管を温め、温かい血液が全身をめぐるようにすることが大切です。つま先よりふくらはぎ、ふくらはぎより太ももとういうわけです。

ここはダメ!心身に不調をきたすNGな貼り場所

●上半身(みぞおちより上):汗をかきやすく、かいた汗によってかえって冷えを招くことも

●心臓付近:全身に血液を送り出すために常に動いているポンプ。温めすぎると血圧上昇を招くことも

●頭部やわきの下:本来は体の熱を逃がす場所。温めると体温調節機能がくるって発熱することも

 

体調別、効果的な貼り場所はここ!

●おなかの冷え:内臓の温度が低下すると、身体全体の機能も低下します。おへその下「丹田(たんでん)」を温め、全身の血流を促しましょう

●全身の冷え:内臓の血管に働きかける神経の集まっている腰を。お尻と腰の間の少しへこんだところ「命門(めいもん)」を温め、血流アップさせます

●足の冷え:内くるぶしとアキレス腱の間「太谿(たいけい)」というツボに。足先だけでなく全身の血流を促進する効果があります

●風邪のひきはじめ:首の付け根の少し下「風門(ふうもん)」を温めて発汗を促します。風門は風の出入り口、閉めれば予防に、開けば治療になります

●肩こり:左右の肩甲骨の間にある背骨の上に。普段の生活で余り動かすことのない僧帽筋(そうぼうきん)を温めることで、血行を促進、こりをほぐします

カイロは貼る場所さえ間違えなければ、何枚も使う必要もなく全身を効率的に温められます。肩用、足首用など部位別のものや、消臭成分の配合されたものなども出回っていますので、上手に使って寒さとプチ不調を乗りきってくださいね。

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