+1℃ Column

もうすぐ寒露、寒さでふるえるのは体が熱を作ろうとしているから!

2017.10.06

明後日10/8は二十四節季のひとつ「寒露」。草木に冷たい露が降り、北からは紅葉の便りも届きはじめて、ぐっと秋の深まりを感じる頃です。秋晴れに誘われて薄着で出かけたら、急に冷え込んで体がブルっとふるえた、などということもありますね。寒いときに体がふるえるのは、自然な現象、ふるえることで熱を作ろうと体が努力しているから起こることなのです。

実は、体は暑さよりも寒さに適合しにくいのです。暑い時期は発汗などで熱を逃がしていますが、寒い時期は熱が逃げにくくする以外に、あまり効果的な策はないのです。

ここで、寒いときに体がふるえるメカニズムについて見てみましょう。皮ふが寒さをキャッチすると、その刺激が脳に伝わり、脳の体温調節中枢が骨格筋に「ふるえるように」との指示を出します。その指令を受けて筋肉が振動して起こるのがふるえなのです。こうしてふるえることで熱を作り出そうとしているのです。ただし、これで少しは体温が上がりますが、長時間続けていることはできません。人は暑さよりも寒さに適合しにくい生き物なのです。

■体温は体のさまざまな作用で作られる
体温とは、心臓から送り出された血液の温度のこと。温かい血液が全身をめぐることによって体が温まるのです。体がふるえたり、運動や作業をしたりして筋肉を動かしたときに体は温まります。では、体を動かしていないときは、熱は生じないのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。ヒトの体は安静にしているときでも熱を産生しています。それは糖やタンパク質の代謝にかかわりがあります。食べ物から摂り入れた栄養素が代謝される際に熱エネルギーが産み出されているのです。

体の二大発熱源は「筋肉」と「内臓」です。これら用がうまく作用していないと熱が作られない、低体温に陥るということになるのです。

逆に、体内で熱が作られていても、体温が上がりすぎないのはなぜでしょうか。それは、同時に熱を冷やす機能が働いているからです。汗をかき、それが気化することで放熱し、体温がほぼ一定に保たれるように調節しているのです。
体温調節機能の観点からみると、ヒトの体の仕組みは熱を作り出すほうが熱を発散するより難しいとされており、暑さよりも寒さに適合しにくいといわれています。

外気の低下はもちろん、基礎代謝の衰えも冷えに影響を与えるこれからの時期、冷えは、血のめぐりに影響を与え、内臓の働きの低下や生理痛、むくみなどの、さまざまなトラブルの引き金になりますから、体調を整えるためにも、いまから+1℃習慣はじめましょう。

人気記事ランキング

タグ一覧

Pagetop